FXぶっちゃけQ&Aは、FX初心者の素朴な疑問に専業トレーダーであるMGI氏が本音で回答していくというコーナー。
【登場人物】 | ヒトコト |
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夢見るフクロー | FXで一攫千金を夢見るFX初心者のフクロウ。 |
MGI | 中長期的なサイクル分析をトレードの主体としながら、 短期トレードも行う相場歴15年以上のFXトレーダー。 |
前回のお話はこちら
FXで一攫千金?短期間で大金は手に入るの?
FXではファンダメンタルズ分析では説明がつかない動きをすることは珍しくない
為替相場では、時として相場が一方的な動きをすることが珍しくありませんが、では、それが約20年近くの長期間にわたって続くとなると、どうでしょうか?
その背景には、ファンダメンタルズ=経済の基礎的条件とは別の理由が相場を大きく動かしている可能性があるとは言えないでしょうか。
例えば、オーストラリアの通貨である豪ドルと米ドルの通貨ペアである豪ドル/米ドルは、信じられないことに、1997年から2016年の20年間、毎年「5月」と「8月」は約75%の確率で「豪ドル安」が起こっているのです。
1997年から2016年の豪ドル/米ドルの月足チャートは下記の通りです。
データ出所/GMOクリック証券
そして、上記のチャートから毎年5月の始値と終値を抽出して、その結果が豪ドル高だったのか、豪ドル安だったのかを時系列でまとめたものが下記の表になります。
5月の豪ドル米ドル相場 | レート(始値⇒終値) | 結果 |
---|---|---|
1997 | 0.78080⇒0.76000 | 豪ドル安 |
1998 | 0.64920⇒0.62270 | 豪ドル安 |
1999 | 0.66040⇒0.64860 | 豪ドル安 |
2000 | 0.58470⇒0.57220 | 豪ドル安 |
2001 | 0.51250⇒0.50560 | 豪ドル安 |
2002 | 0.53820⇒0.56750 | 豪ドル高 |
2003 | 0.62630⇒0.65310 | 豪ドル高 |
2004 | 0.72040⇒0.71490 | 豪ドル安 |
2005 | 0.78090⇒0.75560 | 豪ドル安 |
2006 | 0.75850⇒0.75190 | 豪ドル安 |
2007 | 0.83000⇒0.82780 | 豪ドル安 |
2008 | 0.94320⇒0.95560 | 豪ドル高 |
2009 | 0.72530⇒0.80060 | 豪ドル高 |
2010 | 0.92306⇒0.84570 | 豪ドル安 |
2011 | 1.09728⇒1.06700 | 豪ドル安 |
2012 | 1.04271⇒0.97315 | 豪ドル安 |
2013 | 1.03696⇒0.95718 | 豪ドル安 |
2014 | 0.92859⇒0.93113 | 豪ドル高 |
2015 | 0.79034⇒0.76441 | 豪ドル安 |
2016 | 0.76072⇒0.72302 | 豪ドル安 |
参考/豪ドル米ドルの5月相場は豪ドル高?豪ドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ
また、上記のチャートから毎年8月の始値と終値を抽出して、その結果が豪ドル高だったのか、豪ドル安だったのかを時系列でまとめたものが下記の表になります。
8月の豪ドル米ドル相場 | レート(始値⇒終値) | 結果 |
---|---|---|
1997 | 0.74680⇒0.73200 | 豪ドル安 |
1998 | 0.60550⇒0.56800 | 豪ドル安 |
1999 | 0.65000⇒0.63920 | 豪ドル安 |
2000 | 0.58080⇒0.57670 | 豪ドル安 |
2001 | 0.50910⇒0.53000 | 豪ドル高 |
2002 | 0.54250⇒0.55060 | 豪ドル高 |
2003 | 0.64850⇒0.64680 | 豪ドル安 |
2004 | 0.70220⇒0.70390 | 豪ドル高 |
2005 | 0.75630⇒0.75510 | 豪ドル安 |
2006 | 0.76620⇒0.76350 | 豪ドル安 |
2007 | 0.85150⇒0.81850 | 豪ドル安 |
2008 | 0.94190⇒0.85740 | 豪ドル安 |
2009 | 0.83540⇒0.84370 | 豪ドル高 |
2010 | 0.90610⇒0.89046 | 豪ドル安 |
2011 | 1.09920⇒1.07048 | 豪ドル安 |
2012 | 1.05013⇒1.03218 | 豪ドル安 |
2013 | 0.89799⇒0.89028 | 豪ドル安 |
2014 | 0.92934⇒0.93386 | 豪ドル高 |
2015 | 0.73078⇒0.71115 | 豪ドル安 |
2016 | 0.75960⇒0.75150 | 豪ドル安 |
参考/豪ドル米ドルの8月相場は豪ドル高?豪ドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ
ご覧いただきました通り、「5月」と「8月」はいずれも、20年中15年で月初の始値が月末の終値を下回って終わっているのです。
では、1997年から2016年の20年間における「5月」と「8月」に、豪ドルにとって悪材料ばかりだったのでしょうか?
決してそんなことはありません。
そして、ここからがさらに重要なポイントになるのですが、単純にFXで勝つためには、その理由が何だったかを探ることに、それほど重要性はありません。
つまり、ファンダメンタルズ分析を知らなくても、こうした値動きの歪みやクセを利用することでも十分チャンスがあるということの方が重要なのです。
1999年~2016年の9月の終値を見て、ドル円を順張りトレードすると88%の確率でトレード成功?!
米ドル円には、過去、様々なサイクルが確認されていますが、年末相場を狙うトレードの方法の一つに9月末の終値が年初から円高か円安のどちらかを確認して、それに単純に順張りして、10月、11月、12月の終値で手仕舞うというトレード方法がありまして、この方法は、なんと1999年から2016年の約20年弱で実に88%の成功率を誇っているのです。
早速、結論からご覧ください。
米ドル/円の9月末終値と年末相場 | 1999年~2016年の期間中 |
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1月~9月が円高だった回数 | 9回 |
9月末の終値と比べて10月、11月、12月のいずれかの終値が円高になった回数 | 8回 |
米ドル/円の9月末終値と年末相場 | 1999年~2015年の期間中 |
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1月~9月が円安だった回数 | 9回 |
9月末の終値と比べて10月、11月、12月のいずれかの終値が円安になった回数 | 8回 |
過去18年間で年初から9月末が円高、円安に終わった回数はちょうど9回ずつで、そして、そのトレンドに対して、順張りした場合、18回中16回(例外は2004年と2016年)は、10月末、11月末、12月末のいずれかの終値でトレードが成功裏に終わっています。
そして、このトレード方法が機能しなかった2004年と2016年でのトレード失敗を”避ける”方法として、アメリカが利上げの最中にあるというファンダメンタルズ分析を活用すれば、さらに高確率でトレードを成功させることができているのです。
このトレード方法について、さらに詳しく知りたいという方は、下記のページより参考にして頂ければと思います。
参考/年末相場を狙う!9月末から年末までの米ドル/円アノマリー・トレード
続きのお話はこちらからどうぞ
「なぜOLやサラリーマン、主婦に副業としてFXが人気なの?そのメリットと人気の秘密とは?」
まとめ
「FXは経済や金融の知識がなくても勝てる?学歴もキャリアも性別も関係なし!」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
夢見るフクローとMGIさんのQ&A記事をもっと読みたいという方は、「FXに関するQ&A」からお読み頂ければと思います。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!