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NZドル/米ドルの為替相場をFRBとRBNZの政策金利からサイクル分析で予想する方法

お隣のオーストラリアと並んで、資源国通貨の代表的な存在として有名なNZドル。

乳製品やキウイなどの農業製品は、日本だけでなく世界中で認知されていたり、観光地としても有名です。

そんなNZドルについて、アメリカとニュージーランドの政策金利をベースに為替相場をサイクル分析で予想する方法について説明してみたいと思います。

では、早速、見ていきましょう。

アメリカの政策金利とNZドル米ドル相場

早速ですが、まずはFRBのFFレート及びRBNZのキャッシュレートとNZドル/米ドルの長期チャートをご覧ください。

アメリカのFFレートは1971年から2016年2月までの長期チャートになります。

ffrate

出典/セントルイス連銀-Effective Federal Funds Rate-

nzd_rate

(参考/Reserve Bank of New Zealand -Official Cash Rate (OCR) decisions and current rate-)

続いて、NZドル/米ドルの長期チャートをご覧ください。

nzdollar

(チャート参照元/セントルイス連銀)

では、上記のチャートをベースに、FRBによる政策金利の上げ・下げ、RBNZによるキャッシュレートの上げ・下げの後に、NZドル/米ドルがどのように動いてきたかということを、それぞれ詳しく見ていきましょう。

FRBの利上げ及びRBNZの利上げとNZドル/米ドル相場のサイクル

FRBの利上げ及びRBNZによる利上げとNZドル/米ドル相場の関係を見ていくために、まずはFRBが過去に行った利上げと利下げ、及びRBNZの利上げと利下げについて時系列で確認しておきたいと思います。

1971年から直近の2015年の12月の利上げ開始まで、FRBが行った利上げ開始時期と利下げ開始時期は下記の通りとなっています。

米国の利上げ開始時期米国の利下げ開始時期
1973年1月1974年12月
1977年9月1980年5月
1980年9月1981年11月
1984年4月1984年11月
1987年9月1990年10月
1994年2月1995年7月
1997年3月1998年9月
1999年6月2001年1月
2004年6月2007年9月
2015年12月-

参考/FRB Open Market Operations

そしてRBNZが行った利上げ開始時期と利下げ開始時期は下記の通りとなっています。

RBNZの利上げ開始RBNZの利下げ開始
1999年11月2001年3月
2002年3月2003年4月
2004年1月2008年7月
2010年6月2011年3月
2014年3月2015年6月

参考/Reserve Bank of New Zealand -Official Cash Rate (OCR) decisions and current rate-

上記の中から、アメリカとニュージーランドの「利上げの開始時期」を抽出して、チャート上に表記したものが下記になります。

riage_01

薄い黄緑色の丸がFRBの利上げ開始時期、濃い緑色の丸がRBNZによる利上げ開始時期を表しています。

日本やヨーロッパは、通常、アメリカが利上げを行った後、追従する形で、その後、利上げを行うのですが、ニュージーランドについては、RBNZが政策金利の導入をはじめた1999年以降、アメリカの後に利上げをはじめたのは1回、そして、アメリカに先行する形で利上げをはじめたのが4回という状況になっています。

上記の中でも特筆すべき点としては、ニュージーランドがアメリカに先行して利上げを行った、過去4回の利上げ後のNZドル/米ドルの動向で、数年単位で急激なNZドル高/米ドル安が進んでいることが確認できます。

riage_02

ただ、それ以外の点では、サイクルらしいサイクルをNZドル/米ドル相場では見つけることができませんでした。

以上のことから、アメリカとニュージーランドの政策金利とNZドル/米ドルの間には、次のようなサイクルを見出すことができます。

〇アメリカよりもRBNZが先行して利上げしたときはNZドル高/米ドル安が進みやすい

〇利上げ開始後から天井(NZドル高)までの期間については最短で半年、長いときは3年程度続く

では、続いてアメリカの利下げ及びニュージーランドの利下げとNZドル/米ドルについて、見ていきましょう。

FRBの利下げ及びRBNZの利下げとNZドル/米ドル相場のサイクル

先ほど同様、まずは1971年から直近の2015年の12月の利上げ開始まで、アメリカが行った利上げ開始時期と利下げ開始時期を確認しておきましょう。

米国の利上げ開始時期米国の利下げ開始時期
1973年1月1974年12月
1977年9月1980年5月
1980年9月1981年11月
1984年4月1984年11月
1987年9月1990年10月
1994年2月1995年7月
1997年3月1998年9月
1999年6月2001年1月
2004年6月2007年9月
2015年12月-

参考/FRB Open Market Operations

そしてRBNZが行った利上げ開始時期と利下げ開始時期は下記の通りとなっています。

RBNZの利上げ開始RBNZの利下げ開始
1999年11月2001年3月
2002年3月2003年4月
2004年1月2008年7月
2010年6月2011年3月
2014年3月2015年6月

参考/Reserve Bank of New Zealand -Official Cash Rate (OCR) decisions and current rate-

上記の表からアメリカとニュージーランドの「利下げを開始した時期」をNZドル/米ドル相場のチャート上に抽出したものが下記になります。

risage_01

赤丸がアメリカの利下げ開始時期、黒丸がニュージーランドの利下げ開始時期になります。

利上げ同様、ニュージーランドについては、米国よりも先に利下げに動くときとそうでないときがあることが確認できます。

そして、ご覧頂くとお分かりの通り、アメリカ、ニュージーランド、いずれの国が利下げを行ったとしても、基本的には、ほとんどのケースで、NZドル売り(NZドル安/米ドル高)が進みます。

risage_02

中央銀行が利下げを行うときは、金融緩和に動いているときで、リスクオフ相場であることを考えますと、その対極に位置づけられるNZドルが売られるというのは、自然な流れと言えるでしょう。

ただし、鋭い読者の方はお察しの通り、例外もあります。

それが2001年1月にFRBが利下げ開始、2001年3月にRBNZが利下げを開始した後のNZドル米ドルの動向です。

risage_03

2001年の利下げ局面のときには、実はニュージーランドは2001年の3月に利下げに入るものの、その年の2001年11月を最後に利下げを終了し、翌年の2002年3月には米国に先行して早々に利上げに入っていたのです。

そのときの状況をもう少し詳しく見ておきましょう。

 FRBの動向ニュージーランドの利下げ開始
利下げ開始時期2001年1月2001年3月
利下げ開始時期の金利5.5%6.25%
利下げ終了時期2003年6月2001年11月
利下げ終了時期の金利1%4.75%
利上げ再開時期2004年6月2002年3月

上記がそのときの状況を時系列にまとめたものになりますが、ニュージーランドの方が金利水準や政策の時期などを見ても金融緩和の規模が小さかったことが明らかです。

また、実は2007年から2009年にかけての状況も、2001年に近しい状況にありました。

 FRBの動向ニュージーランドの利下げ開始
利下げ開始時期2007年8月2008年7月
利下げ開始時期の金利5.25%8.00%
利下げ終了時期2008年12月2009年4月
利下げ終了時期の金利0.25%3%
利下げ開始時期2015年12月2010年6月

アメリカが先に利下げに踏み切り、その後、ニュージーランドが追従して利下げを行うものの、ニュージーランドは早々に利下げを終了し、いち早く利上げ局面に入っていきました。

risage044

以上のことから、NZドル/米ドルとFRBとRBNZの利下げの間には、次のようなサイクルを見出すことができます。

〇どちらかの国が利下げを行うと、基本的にNZドルは売り

〇ただし、ニュージーランドがアメリカより先に利下げを休止、利上げに転換したらNZドル買いに転換

まとめ

「NZドル/米ドルの為替相場をFRBとRBNZの政策金利からサイクル分析で予想する方法」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

RBNZの政策金利が1990年以降からしか導入されていないことから、サンプル数にデータとしての弱さを感じるものの、FRB及びRBNZの利上げ・利下げとNZドル/米ドルの関係については、かなり興味深い相関が見られることから、トレード戦略の参考にして頂けるのではと思います。

またニュージーランドは、アメリカに比べて、利上げ、利下げサイクルが短く、その回数が多いことから、トレードチャンスが多いというのも魅力の一つと言えるかと思います。

最後まで、お読みいただきましてありがとうございました!

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