「NZドル・米ドルが1年間のうち、最も大きく動きやすい1ヶ月って何月?」
「NZドル・米ドルが過去20年間で、最も動いた1ヶ月って?」
「NZドル・米ドルがNZドル高に動きやすい月、NZドル安に動きやすい月ってあるの?」
FXでNZドル・米ドルをトレードしている人の中には、こんな風に「月単位」での動きに興味のある人もいるのではないでしょうか。
そこで、今回はNZドル・米ドルが過去20年間、月単位でどんな値動きをしてきたのかということを見ていきたいと思います。
早速、見ていきましょう。
1996年-2016年の21年間でNZドル・米ドルが最も大きく動きやすいのは「5月」と「9月」
下記は、1996年から2016年の月足チャートになります。
データ出所/GMOクリック証券
そして、上記のチャートをもとに、1月から12月の月単位の高値と安値を取り出し、さらに、その21年平均を割り出してみたのが、下記の表になります。
1996~2016年のNZドル米ドル相場 | 平均変動幅 | 平均変動率 |
---|---|---|
1月 | 0.038 | 5.7% |
2月 | 0.031 | 4.7% |
3月 | 0.0394 | 6% |
4月 | 0.0306 | 4.7% |
5月 | 0.042 | 6.3% |
6月 | 0.036 | 5.4% |
7月 | 0.036 | 5.2% |
8月 | 0.039 | 6.0% |
9月 | 0.042 | 6.3% |
10月 | 0.0397 | 6.0% |
11月 | 0.036 | 5.4% |
12月 | 0.034 | 5.2% |
ご覧いただきますと、お分かりの通り、平均変動幅・平均変動率のトップは「5月」と「9月」になっていまして、春と秋にピークを迎える形となっています。
それ以外の月では、豪ドル・米ドル同様、「10月」が大きく動きやすい1ヶ月となっていまして、第3クォーター前後で、かなり欧米勢からの売買が持ち込まれることが予想され、そうした影響が出ているものと考えられます。
参考/豪ドル・米ドルを月別で20年間分析!豪ドル高・豪ドル安の回数・変動幅・最大変動幅のまとめ(1997-2016年)
また、他の通貨ペアでは見られない特徴として、NZドル・米ドルは「3月」の変動が大きくなっていることが挙げられまして、第一クォーターの締めでのポジション調整などの影響が色濃く出ている可能性などが考えられます。
ボラティリティが上がるという意味では、春真っ盛りの「5月」と秋深まる「9月」「10月」あたりが、NZドル・米ドルをトレードする大きなチャンスと言えそうです。
1996年-2016年の21年間でNZドル・米ドルが最も大きく動いたのは2008年10月
では、続いては、NZドル・米ドルが1996-2016年の21年間のうち、最も大きく変動した年を月単位で見てみましょう。
1996~2016年のNZドル米ドル相場 | 最も値動きが大きかたっときの値動き(高値と安値) | 最も値動きが大きかたっときの変動率(高値と安値) |
---|---|---|
1月 | 0.60340⇒0.50480(NZドル安/2009年) | 16.4% |
2月 | 0.54460⇒0.49620(NZドル安/2009年) | 8.9% |
3月 | 0.48950⇒0.58020(NZドル高/2009年) | 15.7% |
4月 | 0.67060⇒0.61440(NZドル安/2004年) | 8.4% |
5月 | 0.56280⇒0.64150(NZドル高/2009年) | 12.3% |
6月 | 0.53530⇒0.48750(NZドル安/1998年) | 9% |
7月 | 0.67950⇒0.73970(NZドル高/2010年) | 8.2% |
8月 | 0.73460⇒0.68260(NZドル安/2007年) | 14.0% |
9月 | 0.85460⇒0.76080(NZドル安/2011年) | 11.0% |
10月 | 0.67890⇒0.53530(NZドル安/2008年) | 21.2% |
11月 | 0.61300⇒0.51920(NZドル安/2008年) | 15.4% |
12月 | 0.52030⇒0.60740(NZドル高/2008年) | 14.4% |
ご覧いただきました通り、過去21年のNZドル・米ドルの動きの中で、最も大きく動いたのは、あの有名な「リーマンショック」が起こった2008年10月で、値幅にして1ヶ月で「0.1436」、変動幅で「21.2%」という歴史的ともいえる大暴落となっています。
また、2008年については、その後の「11月」「12月」もそれぞれ、「-15.4%」と「+14.4%」の乱高下を演じていまして、まさに大波乱の様相を呈していました。
そして、注目すべき点としては、夏から冬にかけてNZドルが大きく動くときは、そのほとんどが「NZドル安」であるという点が挙げられます。
夏から冬にかけてはNZドルを「ショート」で、春から夏にかけては、その逆で「ロング」で狙うというのが、NZドル・米ドルで大きな値動きをモノにする上での参考になりそうです。
1年間でNZドル米ドルが最もNZドル安に動きやすいの「5月」、NZドル高に動きやすいのは「4月」
では、続いてご覧いただくのは、1年の中で、どの月がNZドル高になりやすいのか、NZドル安になりやすいのかというデータになります。
集計方法は至ってシンプルな方法で、過去21年のNZドル・米ドルの月単位での始値と終値を取り出して、その月がNZドル高だったのか、あるいはNZドル安だったのかを計測して、その累計回数をカウントしてみるというものになります。
そして、それをまとめたものが、下記の表になります。
1996~2016年のNZドル米ドル相場 | NZドル安 | NZドル高 |
---|---|---|
1月 | 11回 | 10回 |
2月 | 8回 | 13回 |
3月 | 9回 | 12回 |
4月 | 6回 | 15回 |
5月 | 15回 | 6回 |
6月 | 8回 | 13回 |
7月 | 12回 | 9回 |
8月 | 13回 | 8回 |
9月 | 7回 | 14回 |
10月 | 9回 | 12回 |
11月 | 11回 | 10回 |
12月 | 7回 | 14回 |
まず、過去21年間で、最も月単位でNZドル安で終わることが多かったのが「5月」でした。
しかも、その確率が、21年中15年という高確率でNZドル安が起こっているというのは、特筆すべきポイントと言えるのではないでしょうか。
「5月」は先ほど紹介した平均変動幅・変動率でも12ヶ月中トップでしたので、「NZドル」をショートするには絶好の1ヶ月と言えるかも知れません。
また、「5月」に続いては「8月」もNZドルが売られやすい月になっています。
ちなみに、ドル円相場も1年のうち、もっとも円高に動きやすいのは、「8月」になっていまして、8月相場のドル買いは、相場全体でも目立った傾向の一つとなっています。
参考/ドル円を月別で20年間分析!円高・円安の回数・変動幅・最大変動幅のまとめ(1997-2016年)
一方、NZドル高の方では、こちらはNZドル高で大きな動きになりやすい冬から春の「4月」が高確率でNZドル高になっていまして、NZドル買いトレードをするタイミングとしては、興味深い1ヶ月になっています。
また、その他では平均変動幅・平均変動率で上位に顔を出していた「9月」や「12月」もNZドル高の確率が高く、それぞれNZドルをロング目線でチャレンジしてみたくなる1ヶ月になっています。
まとめ
「NZドル・米ドルを月別で21年間分析!NZドル高・NZドル安の回数・変動幅・最大変動幅のまとめ(1996-2016年)」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回の考察が、少しでも読者の方のトレードのヒントになれば幸いです。
それぞれの月のデータをもっと詳しく知りたいという方は、月別の動向をまとめて記事をご用意しておりますので、そちらを参考にしていただければと思います。
参考/NZドル・米ドルの1月相場はNZドル高?NZドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ
参考/NZドル・米ドルの2月相場はNZドル高?NZドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ
参考/NZドル・米ドルの3月相場はNZドル高?NZドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ
参考/NZドル・米ドルの4月相場はNZドル高?NZドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ
参考/NZドル・米ドルの5月相場はNZドル高?NZドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ
参考/NZドル・米ドルの6月相場はNZドル高?NZドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ
参考/NZドル・米ドルの7月相場はNZドル高?NZドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ
参考/NZドル・米ドルの8月相場はNZドル高?NZドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ
参考/NZドル・米ドルの9月相場はNZドル高?NZドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ
参考/NZドル・米ドルの10月相場はNZドル高?NZドル安?1997年から2016年までの変動幅・変動率のまとめ