FXで取引をするには様々な注文方法がありますが、今回は指値注文について説明したいと思います。
ちなみに、FX初心者の方でご存知のない方に先に説明させて頂きますと、指値注文の読み方は、「さしね」注文になります。
では、早速、見ていきましょう。
FXにおける指値注文の意味
指値注文の意味は、読んで字のごとく、値=プライスを予め指定して注文するという注文方法になります。
もう少し具体的に見ていきましょう。
例えば、「買い」の指値注文を出す場合のイメージは以下の通りで、米ドル/円のレートが今、100円とすると、95円になれば買うといった形の注文方法になります。
指値注文は、期間の設定をすることも可能で、例えば、本日中、今週中、あるいは無期限といった注文の仕方もあります。
あらかじめ設定しておいた期間内に、指値注文を入れておいた為替レートまで実際の為替レートが到達すれば、注文は約定しますが、為替レートが到達しない場合は、注文は成立しません。
売りの指値注文の場合も、買いの指値注文と同様で、今の為替レートよりも有利なレート、つまり、現在のレートよりも高いレートで指値注文を入れます。
FXにおける指値注文の使い方
では、続いて、FXで指値注文を実際のトレードでは、どのように使えばいいのか?ということについて説明していきたいと思います。
FXで指値注文を使った方法には、様々な方法がありますが、ここではそのうちの幾つかを取り上げさせて頂きます。
一つ目の使い方は、底値拾いで指値注文を使う方法です。
下はDMM FXのチャートを使って、ある時期のユーロ/米ドルを表示したものですが、途中、長い下ひげをつけているのをご覧いただけるかと思います。
米国の雇用統計が発表されるときや、各国の中央銀行が金融政策を発表するときは為替レートが大きく動くときですが、そうしたときに備えて、現在のレートよりもかなり遠いところに指値注文を入れておくと、稀にかなり”美味しい”ポジションを持てたりすることがあります。
長い下ひげや上ひげをつけるときは、そのときの相場の勢いが非常に早いので、なかなかストリーミング注文などでは、注文を入れることは”心理的にも”難しいですが、指値注文であれば、機械的に指値注文で指定したレートで約定してくれますので、上手くいけば、底値を拾ってくれることがあります。
二つ目の使い方は、ポジションを段階的に作っていくときに指値注文を使う方法です。
FXで相場の底を掴むというのは、決して簡単なことではありませんが、ただ、トレンドが反転するまでに、ポジションを段階的に積み上げつつ、トレンドの反転を待つということは可能です。
例えば、先ほどのチャートですと、0.88475近辺で買いの指値注文を入れて、また同じようなところで指値注文を入れておくという方法になります。
この方法の場合、資金力が必要なこと、そして、ポジションを一気に作るのではなく、時間をかけて作るということになりますが、実際にトレンドが反転したときは、大きな利益を手にすることができるでしょう。
ただ長期に渡る下落相場のときは、かなり我慢のときが長くなると思いますので、レバレッジ管理と辛抱強さは必要になります。
指値注文のリスクについて
FXの指値注文は、ほとんどのFX会社で標準で利用できる注文方法ですが、、リスクも存在します。
実際に、DMM FXやGMOクリック証券
といった大手のFX会社で、指値注文についてどのような説明をしているのかということを見ていきましょう。
まずは、DMM FXの指値注文についての説明になります。
DMMFXの指値注文についての説明 |
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本取引サービスにおいて、指値注文は、市場レートがお客様のポジションに対し急激にかつ 大きく変動した場合や、指値注文が有効な状態で営業日をまたぎ、前営業日のクローズレート と翌営業日のオープンレートで乖離がある場合等においても、原則として指値価格での約定と なるため、当社レート履歴に記載のないレートで約定することがあります(週明けに当社が初 めて配信する価格が、お客様の指値注文の価格に達していた場合のみ、当該初めて配信する取 引レートで約定します)。また、指値注文は、相場状況または取引方法並びに取引数量等によ って、指定の価格に達しても約定しない場合があります。 なお、同一方向(売買の別)で同一通貨ペアの指値注文において、同一価格での注文上限は、 新規、決済の別を問わず 100lot となります。 |
この中でリスクになるとすると、指値注文のロットの上限が100LOTということになるでしょうか。
例えば、レートの低い南アフリカランドを500LOTを保有していても、同一通貨ペアの指値注文において、同一価格での指値注文は100LOTが上限となります。
ただ、同一価格でなければ大丈夫ですので、レートを刻んで指値注文を分割して入れておけば、問題ありません。
また、その他では「相場状況または取引方法並びに取引数量等によって、指定の価格に達しても約定しない場合があります。」の箇所がリスクになるかと思いますが、指値注文では、原則、予約したレートで約定することがほとんどですので、かなりのレアケースということになるかと思います。
ちなみに、「日またぎでレートの乖離がある場合」については、指値注文よりも有利なレートでの約定になりますので、歓迎すべき仕組みになります。
指値注文を入れていたレートよりも高いレートで実際の相場がはじまったときは、実際のレートで約定しますので、より大きな利益を手にすることができます。
GMOクリック証券の方の指値注文についての説明も見ておきましょう。
GMOクリック証券の指値注文についての説明 |
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指値注文は、お客様が注文価格を指定して発注する注文です。指値注文は、お 客様の注文価格が基本価格よりも有利な価格(買い指値注文の場合は配信価格 のアスク価格以下の値段、売り指値注文の場合は配信価格のビッド価格以上の 値段)として指定された場合のみ、有効な注文として受注されます。 売り指値注文は、基本価格のビッド価格が注文価格以上となった時点で当該注 文価格を以って全数量を約定し、買い指値注文は、基本価格のアスク価格が注 文価格以下となった時点で当該注文価格を以って全数量を約定します。 また、売り指値注文は、値段の低いものが高いものに優先して執行され、買い 指値注文は、値段の高いものが低いものに優先して執行されます。また、注文 価格が同一である指値注文が複数ある場合には、当社での注文受付順位の早い ものから執行されます。 |
GMOクリック証券の方は、指値注文の説明が中心となっておりまして、特筆すべき個所は見当たりません。
まとめ
FXにおける指値注文について、見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
新規注文、決済注文、いずれにおいても、テクニカル分析などを組み合わせることで、利用する幅はぐっと広がってくると思います。
是非、FXのトレードに役立てて欲しいと思います。
最後まで、お読みいただきまして、誠にありがとうございました!