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ポンド円の連続する月足陽線と月足陰線の回数・値幅・変動率のまとめ(1997年~)

ポンドドルとドル円の合成通貨「ポンド円」

合成通貨ではあるものの、日英の企業間で買収による資金フローなどが発生したときにはポンド円そのものへの取引も見られるなど、独自の値動きを見せることも少なくありません。

そこで、本記事では過去のポンド円(GBR/JPY)のトレンドの実態を探るべく、「月足」をベースにポンド円の陽線や陰線がどれだけ連続したことがあるのかということを回数や値動き、変動率でまとめてみました。

月足ベースでトレードの戦略を組み立てているという方などを対象に、トレードのヒントにして頂ければと思います。

では、早速見ていきましょう。

ポンド円の連続する月足陽線と月足陰線の回数 -1997年~-

下記は、1997年から2017年の月足チャートになります。

データ出所/GMOクリック証券

そして、上記のチャートをもとに、単純に陽線あるいは陰線が続いた回数をカウントしたのが、下記の表になります。

連続した数
(ポンド円)
陽線陰線
3ヶ月9回1回
4ヶ月7回1回
5ヶ月1回3回
6ヶ月3回2回
合計20回7回

筆者がまず最初に注目したポイントは、過去約20年の間、ポンド円では3ヶ月以上続いた「陽線」の方が「陰線」に比べて、圧倒的に回数的にも多くなっているという点です。

1997年のLTCMショック、2000年のITバブル崩壊、2010年以降のユーロの財政危機やリーマンショック、2016年のイギリスのブレクジットなど度々、ポンド売りを誘うようなリスク回避の局面が見られましたが、陰線の値動きは動きこそ急激ではあるものの、回数としてはあまり多くないという結果になっています。

逆に経済状況が比較的安定しているときに、ジリジリと値を切り上げる「陽線」の方が連続することが多いというのは、注目に値する点と言えるかと思います。

上記のデータをもとにした順張りのトレード(連続する陰線や陽線を狙うトレード)のスタンスとしては、次で説明する「変動幅」を考慮することが前提となりますが、ポンド買い円売りの場合は3~4ヶ月を、ポンド売り円買いの場合は5ヶ月~6ヶ月を目途にポジションを調整した方が良さそうです。

また、逆張り(トレンドの反転を狙うトレード)で仕掛ける場合は、ポンド売り、ポンド買いのいずれも、5ヶ月~6ヶ月は引き付けてからエントリーを検討したいところです。

連続する月足陽線と月足陰線の値幅と変動率 -1997年~-

では、続いては、上記の連続した陽線と陰線の値動きについて、もう少し詳しく見ていくことにしましょう。

2ヶ月連続で続いた陽線と陰線は回数が多いため省略し、3ヶ月連続で陽線あるいは陰線が続いた期間と、その期間中の値幅と変動率について見ていきたいと思います。

〇連続した月足陽線の値幅と変動率

まず、最初にご覧いただくのはポンド円の連続した陽線の値幅と変動率になりまして、それを表にまとめたものが、下記になります。

連続した陽線
(ポンド円)
値幅上昇率
1997.2~1997.4(3ヶ月)
始値193.61⇒終値206.34
+12.73+6.57%
1997.6~1997.8(3ヶ月)
始値190.49⇒終値195.82
+5.33+2.79%
1998.5~1998.7(3ヶ月)
始値221.79⇒終値236.55
+14.76+6.65%
1999.3~1999.5(3ヶ月)
始値190.64⇒終値194.73
+4.09+2.14%
1999.12~2000.2(3ヶ月)
始値163.27⇒終値173.96
+10.69+6.54%
2003.3~2003.6(4ヶ月)
始値185.95⇒終値198.11
+12.16+6.53%
2003.9~2004.2(6ヶ月)
始値184.29⇒終値203.87
+19.58+10.62%
2005.8~2005.11(4ヶ月)
始値197.65⇒終値207.13
+9.48+4.79%
2006.3~2006.8(6ヶ月)
始値202.95⇒終値223.56
+20.61+10.15%
2006.10~2007.1(4ヶ月)
始値221.05⇒終値237.18
+16.13+7.29%
2007.4~2007.6(3ヶ月)
始値231.31⇒終値247.38
+16.07+6.94%
2008.4~2008.7(4ヶ月)
始値197.72⇒終値214.07
+16.35+8.26%
2009.2~2009.6(5ヶ月)
始値130.17⇒終値158.57
+28.4+21.81%
2011.1~2011.4(4ヶ月)
始値126.435⇒終値135.661
+9.22+7.29%
2012.1~2012.3(3ヶ月)
始値119.35⇒終値132.622
+13.27+11.12%
2012.8~2013.1(6ヶ月)
始値122.464⇒終値145.402
+22.93+18.73%
2013.3~2013.5(3ヶ月)
始値140.321⇒終値152.711
+12.39+8.82%
2014.2~2014.4(3ヶ月)
始値167.461⇒終値172.493
+5.03+3.00%
2014.9~2014.12(4ヶ月)
始値172.799⇒終値186.485
+13.68+7.92%
2015.4~2015.7(4ヶ月)
始値177.900⇒終値193.529
+15.62+8.78%

値上がりの大きさで目立つのは、リーマンショックの悲観の大底から相場が反転を見せ始め他のリスクカレンシー同様、ポンドも買われた2009.2~2009.6(5ヶ月)の「+21.81%」やアベノミクス相場の初動で大きく円が売られ、ポンドが買われた2012.8~2013.1(6ヶ月)の「+18.73%」などがあります。

また、2010年以降は、2011.1~2011.4(4ヶ月)や2012.1~2012.3(3ヶ月)、2013.3~2013.5(3ヶ月)、2014.2~2014.4(3ヶ月)など年はじめから春頃に度々、陽線が連続していまして、ファンメンタルズやテクニカル分析などと合わせて、その「季節性」なども頭に入れておきたいところです。

なお、ここ20年の連続する陽線の値幅水準については、大きく例外的に動く相場を除けば「+10%前後」が一つの目安となりそうです。

では、続いては陰線の方も見てみましょう。

〇連続した月足陰線の値幅と変動率

連続した陰線
(ポンド円)
値幅下落率
1998.8~1998.10(3ヶ月)
始値236.67⇒終値193.98
-42.69-18.1%
1999.6~1999.11(6ヶ月)
始値194.72⇒終値163.29
-31.43-16.2%
2002.1~2002.5(5ヶ月)
始値191.63⇒終値180.91
-10.72-5.6%
2007.11~2008.3(5ヶ月)
始値240.03⇒終値197.73
-42.3-17.7%
2008.8~2009.1(6ヶ月)
始値214.07⇒終値130.65
-83.42-39.0%
2011.5~2011.9(5ヶ月)
始値135.511⇒終値120.018
-15.49-11.5%
2015.11~2016.2(4ヶ月)
始値185.957⇒終値156.748
-29.20-15.8%

連続する陰線の値動きで目を引くのは、リーマンショック前後でリスク回避のドル買い、円買いが急速に進んだ2008.8~2009.1(6ヶ月)の「-39.0%」やブレクジットを目前に控え、選挙を前にポジション調整などからポンドが大きく売られた2015.11~2016.2(4ヶ月)の「-15.8%」で、どちらも短期間で一方的にポンド売りが進み、日本円が買われています。

ポンド円の連続する陰線は売られ出すと半年近く売られ続けたり、そして、値幅が陽線に比べるとやや振れ幅が大きくなっておりますので、順張りにしろ、逆張りにしろ、その点は十分に注意しておきたいところです。

ポンド円の連続する月足陽線と月足陰線の出現頻度について -1997年~-

では、ここからは、連続する月足陽線と月足陰線を一つの”かたまり”としてみて、どんなときに月足陽線や月足陰線が続きやすいのかということを見ていきたいと思います。

それを確かめるために、上記でまとめた表を時系列で並べたものが下記になります。

赤色がポンド高円安、青色がポンド安円高を表しています。

こうして時系列で並べてみますと、幾つか興味深いことがありまして、例えば、2003年の世界経済の景気の底から、2007年の株高、資源高のピークに至るまでの約4年間においては、6回連続で赤色が出ていまして、これは、月足で3ヶ月以上の連続する陰線(ポンド高円安)が約4年の間に、頻発したことを意味しています。(2003.3~2007.6)

また、2012年以降のユーロの財政危機からの立ち直り、日本でのアベノミクスとアメリカのテーパリング開始が重なった2012年から2015年の約3年半の期間には、3ヶ月以上の月足陽線が6回連続、出現するなど、ポンド高円安が続いたことが分かります。

月足以上の大きな流れを汲んで、息の長いトレードを仕掛ける場合、過去にこうした偏った動きがあったということは、大いに参考になりそうです。

まとめ

「ポンド円の連続する月足陽線と月足陰線の回数・値幅・変動率のまとめ」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

筆者は普段のトレードでは、ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析、そして値動き分析などをもとにトレードを仕掛けていますが、今回、ポンド円の月足の連続陽線と陰線を調べてみて、十分、勝算があるトレードを幾つか組み立てることができるように感じました。

例えば、世界経済が好調に推移するときのポンド買い円売りの順張りトレードや年始から春先にかけてのポンド買い円売りのアノマリーなどは、リスクリターンで見ても狙う価値がありそうです。

読者の方にとっても、今回の分析が少しでもトレードのヒントになれば、幸いです。

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました!

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