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ドルスイスフランの連続する月足陽線と月足陰線の回数・値幅・変動率のまとめ(1997年~2016年)

ゴールドよりも堅いと言われる避難通貨のスイスフラン。

近年はユーロスイスフランで介入を続けていることから(2015年にはフランショックも発生)、トレードしにくいという見方もありますが、依然として”有事”の際には資金の退避先として選好されやすい通貨の一つで、一方的な動きになったりすることも少なくありません。

そこで、本記事では過去のドルスイスフラン(USD/CHF)のトレンドの実態を探るべく、「月足」をベースにドルスイスフランの陽線や陰線がどれだけ連続したことがあるのかということを回数や値動き、変動率でまとめてみました。

月足ベースでトレードの戦略を組み立てているという方などを対象に、トレードのヒントにして頂ければと思います。

では、早速見ていきましょう。

ドルスイスフランの連続する月足陽線と月足陰線の回数~1997年から2016年~

下記は、1997年から2016年の月足チャートになります。

データ出所/GMOクリック証券

そして、上記のチャートをもとに、単純に陽線あるいは陰線が続いた回数をカウントしたのが、下記の表になります。

連続した数
(ドル/スイスフラン)
陽線陰線
3ヶ月5回8回
4ヶ月2回3回
5ヶ月3回3回
6ヶ月2回2回
7ヶ月00
合計12回16回

筆者がまず最初に注目したポイントは、過去20年の間、ドルスイは長期的な米ドル安に呼応するかのように、3ヶ月以上続いた「陰線」が回数的にも多くなっているという点です。

スイスは国際競争力ランキングでも度々上位にランクインし、常に貿易黒字を稼ぎ出していることなどを考えますと、まさに教科書的な値動きと言えるかも知れません。

また陽線にしても陰線にしても、月単位で連続するのが、3ヶ月以上~6ヵ月以内にきっちりと収まっているというのも、他の通貨には見られない特徴です。

上記のデータをもとにした順張りのトレード(連続する陰線や陽線を狙うトレード)のスタンスとしては、次で説明する「変動幅」を考慮することが前提となりますが、フラン買いドル売り、フラン売りドル買いのいずれも、3ヶ月~5ヶ月を目途にポジションを調整した方が良さそうです。

一方、逆張り(トレンドの反転を狙うトレード)で仕掛ける場合は、フラン売り、フラン買いのいずれも、5ヶ月~6ヶ月は引き付けてからエントリーした方が良さそうです。

連続する月足陽線と月足陰線の値幅と変動率~1997年から2016年~

では、続いては、上記の連続した陽線と陰線の値動きについて、もう少し詳しく見ていくことにしましょう。

2ヶ月連続で続いた陽線と陰線は回数が多いため省略し、3ヶ月連続で陽線あるいは陰線が続いた期間と、その期間中の値幅と変動率について見ていきたいと思います。

〇連続した月足陽線の値幅と変動率

まず、最初にご覧いただくのはドルスイスフランの連続した陽線の値幅と変動率になりまして、それを表にまとめたものが、下記になります。

連続した陽線
(ドル/スイスフラン)
値幅上昇率
1997.11~1998.1(3ヶ月)
始値1.40100⇒終値1.47650
+0.0755+5.3%
1999.1~1999.6(6ヶ月)
始値1.37070⇒終値1.54750
+0.1768+12.89%
1999.10~2000.2(5ヶ月)
始値1.49500⇒終値1.66410
+0.1691+11.31%
2001.1~2001.3(3ヶ月)
始値1.61000⇒終値1.74100
+0.131+8.13%
2001.10~2002.1(4ヶ月)
始値1.62510⇒終値1.72030
+0.0952+5.85%
2003.6~2003.8(3ヶ月)
始値1.29900⇒終値1.39920
+0.1002+7.71%
2004.1~2004.4(4ヶ月)
始値1.24010⇒終値1.29520
+0.0551+4.44%
2005.5~2005.7(3ヶ月)
始値1.19480⇒終値1.28890
+0.0941+7.87%
2008.7~2008.11(5ヶ月)
始値1.02070⇒終値1.21290
+0.1922+18.83%
2009.12~2010.2(3ヶ月)
始値1.00512⇒終値1.07314
+0.06802+6.76%
2014.7~2014.12(6ヶ月)
始値0.88661⇒終値0.99430
+0.10769+12.14%
2015.7~2015.11(5ヶ月)
始値0.93509⇒終値1.02872
+0.09363+10.01%

値上がりの大きさで目立つのは、アメリカ発の金融危機の影響からリーマンショックにまで発展し為替相場が大混乱に陥り、ドルが買われフランが大きく売られた2008.7~2008.11(5ヶ月)の「+18.83%」やアメリカの利上げを前に米ドルが大きく買われた2015.7~2015.11(5ヶ月)の「+10.01%」などがあります。

また、回数的には少ないですが、過去約20年間で、2014.7~2014.12(6ヶ月)や1999.1~1999.6(6ヶ月)のように約半年ほど陽線が連続することも稀に起こっており、ドル買いフラン売りトレンド相場終焉の節目については、ファンメンタルズやテクニカル分析などと合わせて、慎重に見極めたいところです。

ここ20年の値動きから参考になる値幅水準としては、「+12%前後」が一つの目安となりそうです。

では、続いては陰線の方も見てみましょう。

〇連続した月足陰線の値幅と変動率

連続した陰線
(ドル/スイスフラン)
値幅下落率
1997.8~1997.10(3ヶ月)
始値1.51250⇒終値1.40000
-0.1125-7.44%
1998.7~1998.10(4ヶ月)
始値1.52100⇒終値1.35090
-0.1701-11.2%
2001.7~2001.9(3ヶ月)
始値1.79190⇒終値1.62020
-0.1717-9.6%
2002.2~2002.6(5ヶ月)
始値1.72050⇒終値1.48150
-0.239-13.9%
2002.12~2003.3(4ヶ月)
始値1.48340⇒終値1.35080
-0.1326-9%
2004.8~2004.12(5ヶ月)
始値1.28170⇒終値1.14020
-0.1415-11.1%
2006.3~2006.5(3ヶ月)
始値1.31110⇒終値1.21890
-0.0922-7.1%
2007.2~2007.4(3ヶ月)
始値1.23890⇒終値1.20720
-0.0317-2.6%
2007.9~2007.11(3ヶ月)
始値1.20750⇒終値1.13190
-0.0756-6.3%
2008.1~2008.3(3ヶ月)
始値1.13170⇒終値0.99270
-0.139-12.3%
2009.7~2009.11(5ヶ月)
始値1.08610⇒終値1.00512
-0.0809-7.46%
2010.6~2010.9(4ヶ月)
始値1.15443⇒終値0.98225
-0.17218-15%
2011.2~2011.7(6ヶ月)
始値0.94382⇒終値0.78534
-0.15848-16.8%
2012.1~2012.3(3ヶ月)
始値0.94028⇒終値0.90227
-0.03801-4.1%
2012.8~2013.1(6ヶ月)
始値0.97643⇒終値0.90994
-0.06649-6.9%
2016.2~2016.4(3ヶ月)
始値1.02130⇒終値0.95929
-0.06201-6.1%

連続する陰線の値動きで目を引くのは、アメリカの大規模な金融緩和、そしてユーロの財政危機などから逃避的にフランが買われ続けた2010.6~2010.9(4ヶ月)の「-15%」やITバブル崩壊後のドル売り相場でフランも買われた2002.2~2002.6(5ヶ月)の「-13.9%」で、どちらも短期間で一方的にドル売りが進み、スイスフランが買われています。

ドルスイスフランの陰線の連続月足トレードの変動幅の目途としては「-10~15%」と、陽線に比べると、やや振れ幅が大きくなっておりますので、その点は注意しておきたいところです。

ドルスイスフランの連続する月足陽線と月足陰線の出現頻度について~1997年から2016年~

では、ここからは、連続する月足陽線と月足陰線を一つの”かたまり”としてみて、どんなときに月足陽線や月足陰線が続きやすいのかということを見ていきたいと思います。

それを確かめるために、上記でまとめた表を時系列で並べたものが下記になります。

赤色がドル高フラン安、青色がドル安フラン高を表しています。

こうして時系列で並べてみますと、幾つか興味深いことがありまして、例えば、リーマンショック以降のドル安、ユーロの財政危機が起こった約3年間は、6回中5回で青色が出ていまして、これは、月足で3ヶ月以上の連続する陰線(ドル売りフラン買い)が約3年の間に、頻発したことを意味しています。(2009.7~2013.1)

また、2006年以降のアメリカ経済の失速からベアスターンズ破たんに至った、世界経済の”天井”からの下落局面でも、3ヶ月以上の月足陰線が4回連続で出現するほど、ドル安フラン高が続いたことが分かります。

月足以上の大きな流れを汲んで、息の長いトレードを仕掛ける場合、過去にこうした偏った動きがあったということは、大いに参考になりそうです。

まとめ

「ドルスイスフランの連続する月足陽線と月足陰線の回数・値幅・変動率のまとめ」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

筆者は普段のトレードでは、ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析、そしてアノマリーに近い値動き分析などをもとにトレードを仕掛けていますが、今回、ドルスイスフランの月足の連続陽線と陰線を調べてみて、十分、勝算があるトレードを幾つか組み立てることができるように感じました。

例えば、アメリカ経済が弱く、さらにユーロにも問題があるときの逃避的なフラン買いや6ヶ月以上連続した陰線や陽線の逆張りトレードは、リスクリターンで見ても狙う価値がありそうです。

読者の方にとっても、今回の分析が少しでもトレードのヒントになれば、幸いです。

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました!

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